歯科用CTとは?
広島市佐伯区五日市の歯医者 ハートフル歯科・矯正歯科 院長の柳原です。さて、今回は当院にもある歯科用CTについて解説をしていきます。
CTとは昔からあるレントゲンと違って、3次元的な情報を得ることが出来ます。これにより、例えば骨の中でどこからどこまで病巣が広がっているのかであったり、抜歯する予定の歯と周囲の歯や組織との関係性を把握する非常に重要な情報を得ることが出来るために、特に外科的な処置において役に立つ撮影法です。そのため最近では歯医者さんでもかなり普及してきました。
また、下図のように得られたデータを3次元に構築して3D画像として患者さんにもお見せできますので患者さんの理解にも役立ちます。
このように非常に優れた歯科用CTですが、原理は下図のようにX線を照射する線源から円錐状に放射されたX線を被験者に照射し、その情報を2次元データを得ることのできるセンサーにて検出します。また、装置がぐるりと回ることで得られた情報をコンピュータにより再構築することで3次元的な画像を作っているのです。
CTによって正確な診断を着けることが出来た例を下記に紹介します。
こちらは実際の当院での症例です。
患者さんは他の医院にて何度も何度もこの歯を治療していましたが、その都度歯茎が腫れて来るということを繰り返しており、当院に転院されてきました。
レントゲン上ではそんなに悪くないと言われたとのことで当院でも普通のレントゲンを撮影して見ますと少し影が見えました。また、長期の経過であったことからCT撮影を行ってみました。
すると、2次元のレントゲンではぼんやりとしか見えなかったのですが、実際には根っこの周りの骨がほとんどない状態でかつ病巣も割と大きく、抜歯しても良いくらいに悪くなっていたのです。
しかし、ご本人とお話してなるべく残したいと言うことで、3つの根っこのうち1つだけ取り、またその周囲の病巣をなるべくしっかりと外科的に除去し、かぶせを作って終わりとしました。
もちろん、元々状態は悪いのでベストな状態とはいきませんが、以前の様に腫れてくることは無くなりました。
現在は経過観察で定期健診を受けてもらうように指示しています。
上記の様に、2次元だけでは分からないけれどCTを撮ると診断や治療計画が容易に立てられる場合も多く、3次元的な観察は必須です。当院でも良く利用しています。
保険での撮影も可能なので患者さん負担も少なくて済みます(3割負担でプラス4,000円程度)。
佐伯区五日市で最も愛される歯医者さんを目指して 歯周治療と矯正歯科治療のハートフル歯科・矯正歯科では24時間web予約も承っております。是非お気軽にお越しください。
2022年07月11日 12:40